2018-2-17 高垣彩陽 360°SPECIAL LIVE at舞浜アンフィシアター 感想
来月中野サンプラザにて行われる、"LAWSON presents 高垣彩陽コンサート「Memoria×MelodiaⅡ」"のまえに、2月17日に行われた360°SPECIAL LIVEについて、半年以上経っちゃいましたが、記録を残しておきたいなと。
記述が少ない部分については半年で記憶の湖の深淵にいってしまって、すぐに取り出せなくなってしまったところです。これからは書き溜めてすぐに言葉にしましょう。
LAWSON premium event 高垣彩陽 360°SPECIAL LIVE at舞浜アンフィシアター
舞浜アンフィシアターのステージの特徴を活かした、今回のためだけの特別なステージでした。
メモ形式ですので長くなってしまいますが、ご容赦ください。
【ステージについて】
360°ぐるっとステージを囲んだ客席。ピンクのキラキラした垂れ幕。
客席から見た先には、いつもの籠島さん、武士さん、外薗さん、山田さんの姿、そしてその先、中央に彩陽さん、というステージング。彩陽さんとバンドさんたちが交わす目線や呼吸まで感じられる。
彩陽さんはラジオやブログで「囲まれる」「包まれる」「幸せの中心にいた」と感想を表現されていましたが、
こちらも「包んでるぞ」という感がある(笑)、おたくにとっては嬉しい円形ステージ。彩陽さんが大きな円の中心点で、私たちも、その音楽の空間を構成しているような。
【セットリストについて】
非日常を象徴するような、夢の国 のとなりの舞浜アンフィシアターという場所と、バンドだからこそのアレンジで、という思いを感じるセットリストでした。
書きたいことが溢れているので一曲ずつ。(籠島さんのピアノソロoverture《君がいる場所》聴き逃してしまった…)
01. Live & Try
照明の白光ビームが上、斜め上、下から動く中、「カノン」とクロスオーバーした楽曲「Live & Try」でスタート。
会場の空気の純度が高いというか、マイナスイオンが出てるんじゃないかって思うような感覚に陥る。ステージ背景のクロスはキラキラしてるし、真っ白な発光ビームが神々しくて。明らかにその空気は、中央で歌う彩陽さんから発せられていて、ここに今来たことを「ああ、祝福されてる。」って感じた。
楽曲そのものも、少し低めから突き抜ける高音が気持ちいい印象を与えてくれる曲なので、会場に着くまでにバタついてしまって散らかっていた気持ちが整えられる。
02. 夢が教えてくれるもの
夢が叶うまでの距離がはっきりしないもどかしさに寄り添ってくれる優しい曲。
彩陽さんには「私だけの空」を探していた頃があるから、
「見守っている人の夢もきっと同時に叶ってる」と歌える今に至るまで、活動の経緯が本当に素敵なんですよ。目標のために行動している人、歯痒さを感じている人、YouTubeとかラジオとかで寄り添ってくれる曲を探している人、おすすめですよ。
03. 世界は私とつながっているのだから
アンフィシアターでライブと知ってからずっと楽しみにしていた曲。
イントロから、生バンドで聞くとやっぱり彩陽さんの曲の中でも新鮮で、私の待ち望んだ音でもあり、ぐっとバンドライブの雰囲気が出た瞬間。
間奏の、ああいうのなんて言うんでしょうか、CD音源通りではなく即興的に歌おうという意図も感じて、この曲は、今後もの時その時で歌い方を変えていってしてほしいなぁと思う曲です。セッションが楽しめる曲になっていってほしい。
04. 光のフィルメント
バンドVer.のアレンジが新鮮で素敵でした!
もともと幻想的な曲ですが、生ドラムと生ギターでピュアすぎない感じに。バンドの音によって、曲に重みとか緊張感かが生まれて、歌詞の強い意志のことばとリンクして、いつもと少し違ってきこえました。アレンジの奥深さを感じる。
これはほかの曲でもそう感じたんだけれど、彩陽さんの曲って音楽が広がっていくようなイメージを持つ曲が多いので、円形ステージにぴったりハマるんですよね。
05. Part of Your World
ミュージックレインのオーディションの時のデモテープに入れて応募した曲というのは以前から存じ上げていたので、待ちに待ってやっと聴けました…!嬉しい!!
ディズニー映画『リトル・マーメイド』の中で主人公の人魚・アリエルが歌う曲です。
アリエルは人魚、大きく括ると魚🐟。アリエルの暮らす海の世界では、「人間は危険だから」いう理由で人間世界との接触は禁止されています。禁止を承知で、人間世界への憧れを募らせる毎日。
曲の中では、「ジャンプしたり踊ったりするために、水かきじゃなくて脚が必要」「質問したいことがたくさんあって、答えが欲しい」「人間の世界の一部になりたい」と、輪郭がくっきりとした望みをうたっています。でもその前に種の断絶の壁がある。渇望です。水の中にいるのに。
彩陽さんがこの歌を録音したテープで、今の活動への足がかりを掴んだというのは、ファンとしてもとっても感慨深い。初披露の場所が舞浜アンフィシアターだというのも。
何より、歌っているご本人の姿がとてもうれしそうだった。
06. Let it go〜ありのままで〜
『アナと雪の女王』の代表曲、松たか子さんの日本語歌詞バージョン。「どこまでやれるか 自分を試したいの」という歌詞が、これまでのセトリとも合っててよかったなぁ。
2016年にオーチャードホールで行われた「Premio×Melodia」でも、アナ雪のナンバーを、東山光明さんと日本語バージョンで歌われていました。
今回は満を持して作品を代表するエルサの曲。英語でなく日本語のほうを選んだのは、歌詞がお好きということに加えて、日本語詞の方が多くの方が親しまれている、聞いたことがある、という理由かなと思ったり。役とのご縁が繋がる日が、いつかくると思ってます。
07. Amazing Grace
いつもの、大きなステージのときとはまた違った歌い方のように聞こえた曲。
そもそも自分自身の過ちを知り、懺悔する曲です。
以下、当日すぐの自分のツイート
むかしは本田美奈子.さんのアレンジのものをスフィアのライブ等でカバーされていて、melodia制作にあたって彩陽さんのオリジナルバージョンが作られました。無伴奏から始まるアレンジなので、ご自身のお祈りという意識をお持ちだと思います。
Amazing Grace
— オビ (@ob_525600ayahi) 2018年2月17日
melodia収録音源とは少し違った柔らで近い距離にいる人に届けるように表現しているように感じました。
最初の頃は本田美奈子.さんのカバーで、その後高垣Ver.で(melodia)、今までも割合多く選曲されていて、ふと、あと何回、高垣彩陽さんのAmazing Graceを聴けるだろう…って考えました。
— オビ (@ob_525600ayahi) 2018年2月17日
うたう人によってメッセージが深まる曲だから、そしてきっとこれからも歌ってくれる曲だから、あと何回聴けるだろう、可能な限り聴きたいな、と思った360°LIVEだった
— オビ (@ob_525600ayahi) 2018年2月17日
08. Memory
ぐっと前奏で楽曲の雰囲気に引き込まれました。低音の安定感と心地よい太さと、ドラマチックなメロディ、満月🌕のモチーフと円形ステージがハマっています。
09. Happiness
シアタークリエでピーナッツギャングたちと歌っていたときは、お互いに掛け合いながら幸せを数えて歌うナンバーでした。
彩陽さんが彩陽さんとしてうたうと、もうひたすらにやさしい。全ての楽しいことや幸せなこと、悲しみや孤独も全部、包み込むやさしさ。
10. 縁
さかのぼること、2013年の2ndツアー「relation of colors」。追加公演はここ、舞浜アンフィシアターで開催されました。その日限定のカバーソング枠が、中島みゆきさんの「糸」でした。
高垣彩陽さん作詞・作曲の「縁」は、きっと「糸」に少なからずインスパイアを受けたであろう曲。
あの日、「糸」を歌われたあのひと時と今が、同じ場所で、新しく彩陽さんの内側から紡がれた曲「縁」で、時間の経糸で繋がったひと時。
今回はバンドVer.のアレンジで、だいぶドラマチックな曲の展開になってました。
11. たからもの
12. 愛の陽
激しい雷鳴のようなライティングで、ステージが神殿に変わったようだった。圧倒的な歌声とバンドさんの音の圧。外薗さんのドラムの刻み方の早さと力づよさ(ドラムに水をはったりしたらすごいしぶきがあがりそう)。そして最後の圧巻のカデンツァ。脳まで痺れてるって感じるくらい。
13. Futurism
曲のメロディアスさと、全体的に腰が安定して、手の振りがハンドサインのようなダンスが彩陽さんにとても合っていると感じていて、歌詞も、彩陽さんの哲学にすごく沿っている気がするので、勝手に高垣彩陽さんのアンセムと感じている曲です。
今回は360°仕様の振り付けに!いつ指差しでロックオンされるかわからない!こっち向いて!!ってなるしかないやつ。
14. Sound of Mind
ここから「夢のとなり」まで、1stソロアルバムの『relation』から。
はっきりとした印象を与えるメロディーとリズムに、アーティストとしての意志の強さ、ストイックさが、美しくもストレートに表現されてる気がするんです。研ぎ澄まされた強い意志。
rocのときは、このリズムに合わせたダンスが、割と体全体を使った大きめの振りが多くてすごく可愛かったんですけど、今回は要所々々のみでした〜 ほんの少し残念w
15. 共鳴のうた
個人的にかなり好きな曲で、この曲の前奏でビームがぶわぁーってなってコンサート始まったらかっちょいいよなーーーと思ってるんです。
こちらも久しぶりの選曲で、すごく嬉しかったので、また選曲して欲しいです。(ぜひ1曲目に!)
16. 夢のとなり
今回ばかりは、ほんとに夢の(国の)となりで、この曲は彩陽さんのソロアーティスト活動の歴史が刻まれていく曲なのかなって思ったり。何度、どこでどんなアレンジで聴いても、Aメロのパーカッションの入り方がすごく好きなんです。何かが始まる感。
代々木の大きなステージのスフィアフェス2015や、WaSツアー富山で歌ったとき。いろんな景色が走馬灯する曲。
≪アンコール≫
17. 私の時計
18. Can’t Take My Eyes Off Of You
アンコールの「Can’t Take My Eyes Off Of You」はクラップが楽しい、新たな演出で、アンフィシアターの回るステージの上の彩陽さんは小悪魔的可愛さ♡
19. Oh Happy Day
end
時に神々しく、時に等身大、時に小悪魔的。あれもききたい、これも…を詰め込んだ夢のようなライブでした!
でも、「今日だけの特別な非日常感」「夢」といったテーマが一貫していて、すごく"しあわせ"を感じる詰め合わせでした。
【衣装について】
前半は、キラキラふわふわのドレスが、くるくると彩陽さんが動くたび、なびいて美しかった
後半ではドレスが第二形態に!ふわふわの下には夜空っぽいクールな印象のスカートとニーハイブーツが!
【照明について】
「私は世界と繋がっているのだから」ではジャズライブ、「Part Of Your World」ではアリエルの洞窟に、「愛の陽」では神殿のように、
雰囲気がガラリとガラリとと変わって、ハイビームが印象に残るライティングでした。
照明のすばらしさ、バンドさんとお客さんに文字通りぐるっと囲まれてうたう様子、幸せそうでした。
まさに夢の国となりのステージで、あの日限りの曲のセレクト、アレンジで、ご褒美以上のひとときでした。
今月26日発売の『melodia 4』と、来月のメモメロⅡを楽しみに。
朗読劇「私の頭の中の消しゴム」10th letter 4/29 橋本淳さん高垣彩陽さんペア 感想
観てきました!私は3回目、ちょっと久しぶりですが、薫:高垣彩陽さん、浩介:橋本淳さんの千穐楽を観劇してきました。
ストーリーは、出会って結婚したばかりの若い夫婦の妻が、若年性アルツハイマーを発症してしまうというもの。たくさん観劇しているわけではないのですが、きっとどのペアも、感情移入をかなりしながら演じられるのではないかと思います。それは、この脚本が持つ独特の力によります。
この脚本は、最初、お互いが書いた日記の、出会う前の部分を読みあって笑うシーンから始まり、出会ってから結婚、病気の重症化を経てクライマックスまでの夫婦の日記形式。時系列で日付を追いながら、こんなことがあって、こう感じて、どうしたかという日記の内容を台詞として掛け合っていきます。
実際に何を感じて笑い合い、喧嘩したのか、なぜコミュニケーションを失敗したのかが、お互いの日記を読み合わせていくからわかる。だから、演じる方にとっても、観る方にとっても感情移入しやすい脚本です。個人的にもの凄く好みのお話というわけではありませんが、そういう力がある舞台・脚本です。
朗読劇というスタイルで、読んでる様子がお客さんに見られている以上、演じる方は、日記に書かれていないことまで、すごく掘り下げる必要があります。この解釈の違いで薫と浩介の関係も微妙に変わってくるような脚本で、そこが面白い舞台なのだと思います。
私は今までに高垣彩陽さんの出演している回を2回みることができたのですが(高垣さんはこれまでに3回ご出演)、2014年の6th letterで、薫: 高垣彩陽さん、浩介: 東山光明さんを初見で観たときには気がつかなかったこと、
今回は浩介と薫、愛し合う2人ですが、それぞれが孤独な1人の人間であることについて気づかされました。
2014年に初めて見たときは、いっぺんに処理しきれないほど、高垣さんの薫と東山さんの浩介の、むき出しの感情を受け取りました。若くて、仕事にも、必死で、結婚したばっかりで、ほんとに初々しくて。高垣さんと東山さんも、薫と浩介に体当たりで向かっているという感じで、感情がシンクロして泣いていて、私もぼろぼろ泣いていました。最後にはほんの少しだけ、救いと思えるようなシーンがあって、そこで「ああ、浩介と薫はなんて理想的な夫婦なんだろう」と思ったんです。それが私の場合の2014年6th letter。
今回、10th letter(2018年)薫:高垣彩陽さん、浩介:橋本淳さんの千穐楽ではもうちょっと広い視点で観ることができた気がします。冒頭でも書いたのですが、今回は薫と浩介、両方の孤独を感じました。
薫は12月7日に若年アルツハイマー症の可能性を告げられてから25日に実家に帰って、翌年5月19日まで、浩介にも両親にも会社の友人にも言えないで1人で抱えて悩むんです。もう重症化していて、忘れてしまうことで仕事でも日常生活でも知らないうちにエラーが起こっているのに、半年間も1人で抱えて、記憶も所々無くなって。
結婚前、浩介が過去を隠していたことについて「隠し事なんて」と言っていた薫が、自分の病気のことは、半年間も、浩介にも、両親にも、友達にも黙っていたその理由の一つに、薫の孤独もあるのかなとおもったんです。
今が幸せで、今を今の状態で少しでも長く過ごしたくて、浩介も仕事が順調だから、浩介をまた一人にしてしまうなんて、浩介には言えない。こんなにすぐ浩介と離れる、浩介を一人にするのがわかっていたら、結婚しなかった、って考えていそう。さらに、友人にも両親にも話せなかったのは、そこから浩介に伝わるかもわからないし、友人とも両親とも、意外と、そこまで心が通じていなかったのかも、という気もします。こんなに深刻な話、いざとなったら誰にも頼れない孤独。
病気について、いよいよ浩介に薬がみつかって、告白したとき、過去のことを隠していたときの浩介の言葉を引用するんですけど、高垣さんの言い方が子どもっぽさも含んでいたように感じました。
今度は浩介の孤独について。浩介は過去、母に棄てられたという記憶をもって、ずっと自分について後ろ暗さを感じながら生きてきました。浩介の孤独は薫と結婚する前に明らかになって、母に対する怒りを薫に爆発させるシーンがあります。母に棄てられた七夕の日にフラッシュバックして、橋本さんの浩介は息切れするまで怒り狂っていました。そこにいたのは棄てられた時の10歳の浩介に経年分の怒りがまとわれた状態の浩介。抜き身の妖刀みたいな。それを薫が諭すと同時に、痛みを分かち合ってくれました。
薫の病気の告白を聞いたとき、「忘れてもいいじゃねぇか」と少し叫びながら明るく言い聞かせるようにいう橋本さんの浩介は、薫がかつて浩介に「お金ならあるじゃない」と伝えたことばとリンクしていました。病気が重症化してきて、記憶とともに自意識もなくなってきた薫。しばらくして、ご両親が薫を引き取ると言いに来ていることが明かされますが、浩介はそれを断ります。記憶がなくなっていって、どんどん無垢になっていく薫の言動が、支えている浩介の心も抉るシーンがありますが、橋本さんの浩介は痛々しいまでに、声色も表情も明るく、ポジティブに徹してました。自分が愛している薫が感じられなくなることに、身を刻まれるようなつらさと孤独をギリギリと感じました。最後シーンを締めくくることばでも、橋本さんの浩介は、この後も薫を愛する人生は続ける、それは浩介にとって希望だと、明るく報告するように伝えるものでした。
孤独以外にも、橋本さん、高垣さんのことばや仕草から、浩介と薫の感情の機微をすごく多く感じました。お芝居やセリフというより、今、薫と浩介がいくつもの感情をもった「その瞬間」を見ていると錯覚するようなときもあれば、浩介がその日の日記を読んでいると思わせるようなところもありました。とくに後半、薫の病気がすすみ、ほとんど記憶をなくしてしまってからの高垣さんの演技は、日記かかれた、を「その日の薫の様子」みになっていって、薫という人が見えなくなっていく様子を残酷なまでに表現しきっていました。初日の終演の後に更新されたブログの写真の表情も、何か世を旅立ってしまったような、無垢で残酷な子供のような(てんし…)表情です。橋本さんの浩介からは、日記のその日と、日記を書いている感覚でイメージが流れ込んできました。それを、高垣さんも、橋本さんも同じ舞台の上で、脚本上、直接目を合わせて会話することなく、それぞれ別の次元の感情・感覚・仕草をお互い相手に合わせながらも、出し切っていて、何を言いたいかというと、橋本さん高垣さんすごい。(あまりのすごさに、表現が追い付かない)
以下今回好きだった表現のところ。
薫「お前っていうなよ 恋人でもないのに」
薫「ぁあああっ、もしかして私がくるかもと思って、待ってたんでしょ!」の最初のぁあああっ、が慌てているのとぎこちなさとおどけているのと合わさっていて好き
浩介の、痛みを感じる「寒い」
赤提灯が大きく揺れてから、全身の血が沸騰してかけよって「タクシーは こない」「車も 走ってない」から「世の中に…」の速度がとてもリアルだった。浩介の焦りと思考と判断のスピードが本当にリアルだった。
浩介の母との七夕のエピソードや、そのほかのところでも、浩介の怒りの表現
はあ?という感じで薫が諭すセリフを読みあげる
「お金ならあるじゃない、私たちが新しいお家を我慢する~」で思考が固まっていたのが、別の視界が開けたような表現。
薫「お疲れさま、そしてありがとう。」
一級建築士に受かったとき、上手になだれ込んだあと、後ろに体重を移動して、体を開いて笑顔を見せる喜ぶ喜びかた。浩介の大事な笑顔のシーン
薫「なあんて、ね?」
ぽっけからスッと出した指輪を片手で斜めに差し出す
指輪をはめるときの身長差!!!!
壁の付箋を二人でよむ、浩介の声のトーンはあくまで明るい。でも身体表現はつらさがにじみ出ている。スケッチブックの渡し方。
薫「お」「え」「か」「き」
カーテンコール、最後の最後、強く薫の手を引いていく浩介
おわり
高垣彩陽 11thシングル『Futurism』感想
リリース日から日が経って今更ですが、残しておこうと思い立ってたので記録します。これからも残していくつもり。
1《Futurism》
重さを感じるメロディアスな高垣さんの歌い上げから始まります。(高垣さんの歌声は弦の音ととても相性がいい気がします。)
沢山のビートが背後ら追いかけてくるように刻まれて、息を切らして走っているような曲調にかわり、迷いながらも足を止めずに走っている景色が見えるような楽曲。
突然ですが、長距離を走っているときって孤独ですよね。
自分の心臓の音と、息づかいと、地面を蹴るリズムを聞きながら走っていて、「ああ苦しい…今すぐ立ち止まって休みたい…」とか考えてるんです。
私はよく、「ゴールまで立ち止まらないって決めたから、今走るのをやめたら後悔するなぁ…後で自分のこと信じられなくなるから止まれないなぁ…でも止まって体力回復させてからまた走り出してもいいんじゃないの?誰も見てないし」とか考えてます。煩悩だらけです。
《Futurism》は本当にその「ただひたすらに走っている」ときの曲です。
がむしゃらに頑張ってるときの、迷いとか、楽な選択の誘惑とか、複数の選択肢がある中で、1つを選んだときの心の不穏さ、焦燥感に襲われながら自問自答するときの私の不安に見事なまでに合致する曲。
サビはビートが安定して刻まれるのが特徴的。MVのダンスでは、片手を挙げて固定し、ビートに合わせて重心を動かさずステップを踏む振り付け。
高垣さんの歌声の魅力をひき出すメロディアスさ、決意表明のような歌詞、重心がブレないダンス。全てが完成されていて、アンセムのような楽曲。
2《世界と私はつながっているのだから》
ジャズライブでのセッションのような曲!
「祈ることしかできない」という、曲のコンセプトが生まれた経緯を、ブログなどでお話しされていた限りの事前情報では(個人でNYに旅行された際に、祈るために教会に立ち寄ったというエピソードや毎年足を運ばれているという報道写真展についてなど)、
教会音楽・聖歌や賛美歌のような曲をイメージしていたので、とても新鮮な驚きでした。
うたっているのは、確かに存在する世界中の不平等や理不尽について。
日常会話で自分以外の人にはなかなか話さない話題ですよね。普段は心の内側で自問自答しているような、そんな内なる言葉の歌詞です。
ラフな感じのアレンジだからこそ、より高垣さんの心の中で逡巡していた祈りのことばが、すっと鋭く入ってくる。作曲されたKOKIAさんの的確さに脱帽です。
また、高垣さんなら、これからこの曲を披露するその時その時で、歌の表情が変わっていくだろうな…と楽しみでもある曲。
3《Happiness》
ブロードウェイ・ミュージカル『You're a Good Man, Charlie Brown』の最後のシーンをかざるナンバーのカバーソング。
高垣さんは昨年、小林香さん演出の日本版キャストのミュージカル「きみはいい人、チャーリー・ブラウン」にルーシー役でご出演されました。
ルーシー役のときの無邪気なこどもらしい歌声とはまた違った、現在の高垣さんのやさしい歌声。
こどもたちが幸せな出来事を数える様子を、少し離れた場所から見守っているよう。
ミュージカル「きみはいい人、チャーリー・ブラウン」での経験から、曲の盛り上げ方などのアレンジに、高垣さん自身の意見を取り入れられたそうです。
シングルタイトルのFuturismは直訳で「未来派」。
Elements Gardenの藤田さんの、様々なジャンルを融合させつつ、ドラマチックな展開のメロディ(EDテーマとしてタイアップのアニメ『戦姫絶唱シンフォギアAXZ』では錬金術や錬金術師がストーリーの1つの要素にもなっています)と、mavieさんによる高垣さんの哲学を表した歌詞。
いつも夢を明確に描いている高垣彩陽さんらしくもありながら、がっつりシンフォギアの楽曲。
カップリングもあわせて、高垣さんのシングルはいつもそうですが、今回も、1枚で様々なジャンルの曲を楽しめます!
リリース関連のつぶやきもまとめてあるので、よろしければぜひご活用ください。
https://togetter.com/li/1141194
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